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便利でおいしい・・・けど
『おいしいハンバーガーのこわい話』
エリック・シュローサー著
草思社
私が最近読んで、衝撃 を受けた本です。
息子に読ませようと思って図書館から借りてきて、自分で読んでしまいました。
なんとなく、内容に察しがつく、という方も居られるでしょう。
私もその1人でした。
でも、読んでみると予想を上回る衝撃
でした。
思わず目を背けたくなるようなことがありました。
簡単に言えば
私たちの身近なものであるファーストフードが、
どこで、どういう人たちが、どんな風にして作られて、どんな風に売られているかを、
子供向けに分かり易く書いたアメリカの本です。(もちろん和訳・・)
本の中では、実際の会社名や地名、人名もすべて書かれています。
これも凄いです。
世界中どこでも同じ味のポテトフライを、安い値段で提供するために・・・。
畑で芋を育てている農家は、どんな扱いを受けているでしょうか?
大量の芋が、ほんのりビーフ味に揚がるためには(しかもビーフを使わずに)
どれだけの添加物が使われているでしょうか?
世界中に安いハンバーガーを大量に売るために・・・。
鳥や牛はどんな環境で育てられているでしょうか?
昔の3倍のスピードで体重を増やされる鳥は、どんな病気になるでしょうか?
たくさんの鳥や牛はどんな風に処理されているでしょうか?
処理場で働く人たちはどんな思いをしているでしょうか?
ファーストフードのおいしさの「とりこ」になった子供達は、
その後どんな目にあっているでしょうか?
すべて、綿密な調査を元に、この本に書かれています。
ほんとに、衝撃でした。
もちろん、これらを改善するために、
ファーストフード店は近年になって様々な努力をしている、
ということも書いてあります。
そして、最終的な選択権は私たち自身にある、ということも。
ファーストフードを無理やり買わされている人は1人もいないし、
丁寧に心を込めて作った食べ物を売っている店も沢山ある、と。
何が良くて、何が悪いって一言で決め付けられるほど簡単ではありません。
でも、息子と一緒に、「食べる」ってことについて考える、いい機会にはなりました。
息子の感想は、と言うと・・・「銭ズラ」の一言でした。
(4チャンのドラマ「銭ゲバ」のせりふです。)
赤井
投稿日:2009年03月21日